ニコニコ動画を運営しているドワンゴの創業者であり、出版大手のカドカワの前社長である川上量生氏と、投資家でありブロガーとして知名度も高い山本一郎氏との間で3つの訴訟が進行しています。

ネット上での知名度が高い2人の法廷バトルなので注目度の高い法廷バトルとなっています。

私としては、たかだか川上量生さんがイキり立って中傷してきたツイートや、事実を記した記事に抗議し情報法制研究所に削除と謝罪を求める文書を送ってきたような事例の裁判がおおっぴらにニュースサイトに転載されるのは彼にとっても恥ずかしいだろうと思って、わざわざ500円支払ってブロマガで書き綴っていたのですが、真意はなかなか届かなかったようです。

https://ch.nicovideo.jp/kawango_kirik/blomaga/ar1791528

二人のバトルのきっかけとなったものは、山本一郎氏がサイトブロッキングをめぐる記事、ツイートをしたことにあります。

記事、ツイートにはカドカワや川上氏個人に対する攻撃であるとして川上量生氏がツイートと記事の削除と謝罪を求める通知をしました。

それに対して山本一郎氏は川上氏らに削除義務の不在を確認する訴訟を起こしました。後に山本氏は損害賠償、200万円の請求を追加、これが1つ目の二人の訴訟の内容となっています。

上記の引用は投資家・作家でありブロガーとしても活躍している山本一郎氏のブログです。

この内容を見るに二人がいかにバチバチなのかが伝わってきます。

ブロッキングによる海賊版対策が、日本国憲法21条2項の通信の秘密に該当する可能性を指摘しています。ありがとう高裁。これは、かの議論で我らの森亮二先生が状況の概要整理として官邸に提出した内容と100%一致するものであり、まさに不動の守護者森亮二の名前に恥じない堂々たる正論であったことは言うまでもありません。川上量生さんに届いてほしい、味わい深い一文です。

どうやらブロッキングに関する判決は山本さんに分があるようで、ブロッキングにはユーザーの通信内容の検知行為であり、通信の秘密を侵害する可能性があるとのことです。

ブロッキングとは悪質なサイトへのアクセスをプロバイダーがブロックしてしまうことです。「漫画村」などの海賊版サイトに使ってもいいのでは?という意見もあります。

アメリカでは言論を萎縮させてしまうといった世論の反発により実行はされませんでした。日本では上記の判決が下されたのでしばらくはブロッキングは行うことができないでしょう。

 児童ポルノの緊急避難の正当性に触れ、そのうえでブロッキングのような財産権に緊急避難性があるわけないだろと高裁に真っ二つにされておるわけですけれども、先日も、不思議なご人格の元社員にドワンゴ退職エントリーをぶちまけられ、事情を知る有識者にフォローされていました。もちろん川上量生さん一人が悪いという話ではなさそうですけれども、一時期は日本のデジタル文化を率いる寵児として第一人者扱いされた足元ではこのような話があり、そしてブームが去った後はゴミのような話題しか残らないという残念な状況になっているあたりは、川上量生さんにそこはかとない同情を覚える次第です。

川上氏はドワンゴを創業し、出版大手のKADOKAWAと経営統合し、カドカワへ改名、経営トップに君臨していました。

そんな一世を風靡した彼は、今後どのような活躍をしてくれるでしょうか。そして、山本一郎氏との訴訟はどのような結末を迎えるのかも注目ですね。

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